うふｖ

描いた絵が消えたんですけれどもー！

―――疲れている。

　好きではじめたことが、ただ『好き』という感情のままには行かなくなるように。
子どもがやがて大人になるように。
何事にも秩序と矛盾が隣り合わせであることを理解するように。
そうして、社会に組み込まれていく自分を自覚していくように。

―――そう、生きていることに疲れてきているのだろう、私は。

―――擦り切れる。

いつもいつも、知らずにその緊迫観念が襲い掛り、自分を蝕んでいくのを自覚する。
すべてのことに対して擦り切れてしまう。
愛し、憎む、相反するという、人間と動物を区別し、形成する感情すらも。

―――忙しい。

　私はすべてのことに全力で挑んでいく。
そうすることが励みであり、自分自身への確信と誇りでもあった。

―――でも、そうすることで、何か手の平から零れ落ちていくような気がするのは、
気のせいだろうか？

　このごろ、物事についてよく考えるようになった。
何気ないことを深くとらえるようになった。人生について考える。

これから先のことについて、考える。
１０年先、２０年先のことを考える。
人は独りでこの世に生まれ出で、そして独りで死んで逝き、母なる大地に抱かれ、その胸に還って行く。
誰一人として逆らえない、自然の理。
いずれ訪れるその時、

私はどうしているのだろう？　

話的には、失恋モノというのかあきれモノというのか。
たがいの譲れない価値観の差に
取ることのできなかった手を愛し、懐かしみながら、
人生を送り、
でも、その手を選ばずに違う手をとったことは後悔はしていないよ。
人生はこんなものだよな、お前は元気かな？　
としみじみ爺になって思う

　私の全ては教会の中にあるのだ。

魂を持たぬ最期の愛しい子よ。天と地がひっくり返る様をその目で見たか?
　始まりもなければ、終わりもないその世界。

―――飢えた赤子よ。我の血にてその喉を潤すがいい。

「……」
　自分だけを呼ぶ声に、振り向いた。
「何?」
　とたんに、くすりと笑い、その人は自分に背を向けた。
「…風が綺麗だ」
　綺麗な姿だった。鮮烈な印象だけを残して、儚さだけが残る姿だった。
「本当…」
　風が草原を渡っていく。その風に吹かれながら、本当に気持ち快さそうに目を潜めた。
　風に細い金糸の風がたなびき、白い横顔が露になった。
　いつも傍にいて見慣れたはずのそれになぜか照れてしまい、顔が自然と赤くなった。
　ここに来て良かったと、心からそう思う。
「お前に似ている」
　なんてことを言うのだろう。
　綺麗な口唇で綺麗な言葉を囁く、美しい声。
「この空の青は、お前の瞳の色だ。知っているか?　見た目の色でなく、お前の瞳は深く深く、どこまでも深い蒼色なんだ」
　本当に綺麗な空だった。雲ひとつなく晴れ渡り、澄んだその色は自分の瞳の色だと褒め称える、目の前の綺麗な人の瞳が本気だと知ったのはいつのことだったか。
自分の価値を見出せないこの人は、自分の鮮麗さを知らずに人のことを褒め称えるのだから、言われたほうは当然困惑するしかない。
だが、人から言われなれた自分はその言葉ににこりとして、
「だったら、この美しい大地の緑は…」
お前の瞳のようだね。
―――赤面してしまうほどに気障な台詞が大袈裟でなく、似合ってしまう人なんだから仕方がないじゃないか。
囁かれる言葉に、誇りに思ってくれないか?　
　傍から見れば、ただ単に惚気合っているにしか見えないだろう。
今さながら、倖福せな構図に照れてしまい、一人でもじもじと足下の石を爪先でぐりぐりとかき回したりした。
　人が惹かれて止まない緑は、この人の瞳の色。
　消えてなくなってしまいそうに細い体を、両手を広げて抱き締めた。
　逃さないように抱き締めていたはずの腕から、その人はするりと音もなく抜け出す。
まるで掴みところがないような、抱き締めていた温もりがなくなってしまった心寒さに、知らずに身体が震えた。
　情けない顔をしていたのかもしれない。
　腕から抜け出したその人は振り返るなり、しょうがないとばかりに苦笑をもらした。
「行こう……」
　言って、左の手を差し出した。
　そして、右手が差し出される。

一緒にどこまで、行こう?

どこまでも？

道がある限り。

どこまでも、一緒に行こう。

　あふれる笑顔でその手を取った。
　ふたり肩を並べて、ゆっくりと歩いていこう。
　急ぐことはない。
　横目に確かめた、魅惑的な口唇がたまらなくて、軽くキスをした。
驚いて、見開かれた瞳の次に現れたのは、照れて赤くなった顔。
可愛くてたまらない。と、鼻の下を伸ばしていれば、
「こんなところで馬鹿な真似をするんじゃない」
と、軽く頭をはたかれた。
いたい、痛いと、大袈裟にわめけば、本気にするから可愛くて、白い額に「嘘だよ」と、自分のそれをくっつけた。人の目を気にして嫌がる身体を、何を気にしているのやらとばかりに、強く抱き締める。
「こんな、駄々広いだけの地に人の目なんかあるはずなんかないだろう?」
そうだよ、ここはふたりだけの場所なのだから。

…ここは、ふたりが共にあるべきところ……。

　共に還るべきところ。

　共に還ろう。

　本当になんてことを、言ってくれる人だろう。
この人は自分が何気なく言った言葉が、どれほど衝撃と感激を人に与えるのか知らずに、『言葉』をその口唇から形にしてくれる。
赤面どころの騒ぎじゃなくて、嬉しさのあまり泣きそうになるのを耐えなければならなくて、奇妙な顔つきになっただろう自分を、
「ヘンな表情だね」
と、愛しい人は怪訝な顔つきで眺めていた。

―――寒さに凍えるならば、我の羽根でその身を包んでやろう。
人肌が寂しいのならば、我が傍にいよう。この命果てようとも傍にいよう。我の屍を抱いて安らかに眠るがいい。

いつのころから色とりどりの花が咲き乱れ、この乾いた大地を覆いつくしたのか?

　その場では美しい色も、離れてみれば濁り混ざり合ってしまう、色。

　天空彼方から見ると、いまだにこの星はやはり黒いのだろうか?

待つ人がいてくれて、還る場所がある。そういうところを、どう云うか知っているかい？

　どんな些細なことでも嬉しくて、例えば名前を呼んでくれるその声にも嬉しくて、泣きそうになった。
　自分の手が少しでも、綺麗に、なっていく気がした。

『天国』って言うんだよ。

―――白い白い羽根に包まれて、星は夢見る。

というか、この分の青い瞳と緑の瞳は
天と地という的なものを示していて、
白い羽は、なんというのか、一言で言うなら　天から降る恵み　？

お三方は、学習番組を観ていて難しい顔をしているのですだ。

単体萌えが基本だからなのか知りませんが、
本当に、一度はまるしつこいんですよ〜！
違うゲームでも、自分で描くであろうキャラを作って遊んでいるくらいｗ